食品を長期保存したい場合は、冷凍保存にするのが賢い方法ですが、野菜の中には、冷凍保存ができるものと、できないものがあります。
どのように区別したら良いのか、見分け方を確認しましょう。
目次
野菜を冷凍できるかどうかは、「食べ方」次第!
基本的にどんな野菜でも冷凍することは可能です。
しかし、問題となるのは、一度凍結した野菜を解凍しても、冷凍する前の同じ状態には戻らないことです。
特に、生で食べる野菜は、冷凍してから解凍すると、水分が出てしまい、野菜のシャキシャキした食感はなくなってしまいます。
これは、野菜が冷凍するときには、細胞内の水分が凍結して結晶となり、その結晶が野菜の細胞壁を傷つけてしまい、細胞の中に水分をとどめておくことができなくなってしまうからです。
この記事の最後で、出来るだけシャキシャキを残して解凍する方法もご紹介しています。
よかったら、そちらも参考にしてくださいね。
加熱用なら、いろいろな野菜を冷凍できる
加熱して食べる野菜であれば、ほとんどの野菜は冷凍保存が可能です。
保存するときの基本は、すぐに調理できる大きさに切っておくこと、自然解凍や電子レンジによる解凍をせずに、凍ったままの状態で調理に使うことの2点です。
この基本を守って、野菜を冷凍保存すれば、問題となる食感の変化を最低限に抑えて、冷凍野菜をおいしく食べることができます。
サラダ用のレタスやキャベツは、冷凍保存は不可
先に述べたように、サラダにして食べる野菜は冷凍には向きません。
サラダ用のレタスやキャベツ、キュウリなどは冷凍しても、解凍したときに、生のサラダとして食べることができないということです。
しかし、これらの野菜も、加熱用の野菜として取り扱う場合は、冷凍保存が可能です。
レタスも、キャベツも、炒め物にして使うのであれば、食べやすい大きさに切って冷凍しておき、凍ったまま調理に使えば、加熱に伴い、程よく野菜の食感が変化し、おいしく食べることができます。
トマトも生食用の場合、冷凍保存は不可
トマトも、同様の理由で、生食用として冷凍することには向きません。
しかし、煮込み用やスープ用として使うのであれば、丸ごと保存しておくと便利です。
自然解凍すると、皮が簡単にむけるので、ざく切りにして、煮込み料理などに使いやすくなります。
丸ごと簡単に保存できるので、旬の時期に家庭菜園でたくさん採れたときなどには、無駄にしないで使うことができます。
ほうれん草も、そのまま冷凍は不可
葉物野菜のうち、ほうれん草は、アクが強いので、そのまま冷凍すると、解凍後の調理には使いにくくなってしまいます。
下ゆでをして、アクを除き、水分をよく絞ってから、冷凍庫に保存しておけば、みそ汁や和え物などいろいろな料理にすぐに使えます。
同じ葉物野菜の仲間でも、アクの少ない小松菜や青梗菜、春菊などは、食べやすい大きさに切って、水分をよく切ってから、冷凍庫に常備しておけば、炒め物や鍋物などに凍ったまま入れることができるので、料理の青みとして手軽に使えて、とても便利です。
たけのこやごぼうなど繊維の多い野菜は下ごしらえ次第
たけのこやごぼうなどは、繊維が多いので、そのまま冷凍保存をして解凍すると、スカスカになり、食感が変わってしまいます。
たけのこは、下ゆでしたものでも、大きく切った状態で保存しないで、細切りにして保存するといいでしょう。
ごぼうも、細く切るか、ささがきにするなど、細かく切って、冷凍保存して、凍ったまま使えば、食感が保たれます。
ジャガイモはマッシュポテトにして冷凍すれば問題なし
ジャガイモも、生の状態や、ゆでしてから冷凍保存しても、解凍したときには、組織がスカスカになってしまうので、冷凍保存がむずかしい野菜です。
しかし、ゆでてからつぶし、マッシュポテトにしてから冷凍してまえば、解凍した後でも、おいしく食べることができます。
このように、加熱して食べるのであれば、ほとんどの野菜は、冷凍保存が可能です。
冷凍野菜をうまく使いこなすコツを理解すれば、さらに野菜たっぷりの健康的な食生活を送ることができそうですね。
なお、ベシャベシャにならない、冷凍野菜のおいしい解凍方法については、以下の記事をお読みください。
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