冷凍野菜は長く保存がきいて、使いたいときに手軽に使えるので、冷凍庫に常備しておくと便利です。
しかし、冷凍庫内のマイナスの温度帯で長期保存をしている間に、野菜の栄養価が低下することはないのでしょうか。
この記事で、冷凍野菜や野菜の解凍方法について、ご紹介しますね。
実際、野菜を冷凍すると栄養は下がるの?
冷凍野菜って、何となく野菜の栄養が失われる気がしませんか?
でも実際には、冷凍保存された野菜の栄養価が極端に低くなってしまうことはありません。
試しに食品成分データベースで、生のグリンピースと冷凍のグリンピースの栄養価を比較してみると、グリンピース100g中のビタミンCの含有量は、生のものは19mgに対し、冷凍のものは23mgとなっています。
驚くことに、冷凍のものの方が、栄養価が高くなっているのです。
冷凍野菜の栄養価が高いわけ
市販されている冷凍野菜は、旬の時期に収穫された野菜を、新鮮なうちに、カットしたあとブランチングと呼ばれる加熱処理してから、急速冷凍にするので、一番栄養価の高い状態が保たれています。
冷凍保存にすることで、細菌の繁殖を止め、組織の酸化も防ぐことができるので、衛生的な状態で、栄養価の損失も最低限に抑えられるのです。
冷凍野菜に使われる旬の野菜は、味や香りがよいだけでなく、栄養価も最も高くなっています。
例えば、冬が旬のほうれんそうは、冬採りの場合、夏採りにくらべて、3倍以上のビタミンCが含まれています。
1年中出回っている野菜も、時期によって、栄養価に大きな差があるのです。
ですから、生の野菜よりも、旬に収穫された野菜を使った冷凍野菜の方が、ずっと栄養価が高いという場合もありえるのです。
家庭で作る冷凍野菜も、栄養価は高いの?
家庭で作る冷凍野菜も、このようなポイントを押さえて保存すれば、高い栄養価を保つことができます。
でも、素材となる野菜の鮮度が落ちていたり、下処理の方法が悪かったり、保存状態が悪かったりすると、栄養価は低下してしまいますので、注意しましょう。
具体的にどのように冷凍するのが良いのかについて、ご紹介しますね。
家庭で冷凍野菜を作る際には、新鮮な旬の野菜をさっと下ゆでして、よく冷ましてから、酸化や乾燥を防ぐために、なるべく小分けにして空気を抜くようにしてラップで包んで冷凍庫で保管するといいでしょう。
また、業務用の急速冷凍では―30度以下の低温で急速冷凍されますが、家庭用の冷凍庫の温度は-18℃程度なので、どうしても条件に差が出てしまいます。
なので市販の冷凍野菜は、賞味期限が1年以上と長期の保存が可能ですが、家庭で作った冷凍野菜は、1ヶ月をめどに消費することをおすすめします。
栄養価とおいしさがぎゅっと閉じ込められた冷凍野菜を上手に使えば、調理時間を短縮しながら、豊かな食卓を整えることができます。
また、価格が安定している冷凍野菜は、野菜の値段が高騰したときにも、強い味方になるはずです。
新鮮な旬の野菜は宅配してもらうと便利です。
その時期に旬な新鮮な野菜を購入するには、もちろんスーパーや八百屋さんで買うのが自分の目で選べてよいという考えもありますが、今は便利な定期宅配も増えています。特にコロナ禍で、外へ買い物を控えていた時期に定期配送を始めて便利で良かったので、そのまま利用しているという方も増えているようですね。
野菜のプロが選ぶ、その時々の旬の野菜が定期的に届くのは思いのほか便利です!